若手創業者が拓く、しなやかなシルク印刷の世界

シルク印刷の魅力
水と空気以外ならほとんどの材質に印刷できるシルク印刷。昔を知る人は、「プリントゴッコ」などで焼き付けたシートの上からスキージーでインクを落とし、年賀状を作成した経験があるかもしれません。そんな歴史あるシルク印刷の世界に魅了され、20代で独立し事業を展開するKB.SILK代表・小林飛優さんにお話を伺いました。
『創意と工夫、若さで柔軟に対応』
「他社で断られるような案件、例えば特殊な形状や材質、1個からの極小ロットなど、できる限り対応するよう心がけています。」
そう語る小林さんの言葉と、整理整頓された工場内の様子からは、この仕事に対する情熱と顧客の期待に応えたいという思いが伝わってきます。

独立創業からの1年
前職と並行しながら3年間の準備期間を経て独立し、創業から1年。
「創業時は作業効率を高めるため、工場のレイアウトを何度も見直し、新規顧客の開拓に若さと熱意で奔走しました。」
家族や友人の支えもあり、最近ようやく仕事の形が見えてきたそうです。
「ただ、仕事を始めたばかりで新規取引先の開拓や、自社を知ってもらう機会が少なく苦戦しました。」
そんな中、2024年11月末にマイドームおおさかで開催された『ビジネスチャンス発掘フェア2024』に足を運び、大東市金属加工連携グループのブースと出会います。
大東市金属加工連携グループとの出会い
「最初は『色々な企業が集まって面白いことをしているな』という興味で名刺交換をしたのですが、メンバーが熱心に話をしてくれ、気づけばグループの例会に参加していました。そこで、温かく迎え入れられたことで、すぐに入会を決めました。」
その後、早速メンバーからゴルフを勧められたそうで、小林さんのゴルフデビューも近いかもしれません。

KB.SILKの強み
強み①「シルク印刷専用乾燥炉の導入」
「(金額的には大きな決断でしたが)導入してよかったです。」と笑顔で見せてくれたのが、工場内でひと際存在あるシルク印刷専用焼付乾燥炉(内寸法 W1200×D1000×H1500mm)。
「この乾燥炉のおかげで製品の品質が向上し、仕上がり時間も短縮できました。」と、仕事の幅が広がる心強い相棒が加わりさらなる顧客開拓へ意欲を高めています。


強み②「自社で調色ができる」
KB.SILKのもう一つの強みは、少量でも社内で塗料の調色ができること。
シルク印刷で使用するインクは、印刷する材質や環境に合わせて都度調合する必要があります。一般的には塗料メーカーへ調色を依頼することが多いですが、「ロット数が多かったり、納得のいく色を再現するために何度もやり取りを重ねる必要があり、効率やコストの面で無駄が多いと感じていました。」
そこで、独自に研究と経験を積み、迅速に調色する技術を習得。少量・短時間での調色対応が可能になりました。

強み③「手刷りのこだわり」
作業効率だけを考えれば全自動・半自動の機械が適しているように思えます。しかし、環境やインク、材質の微妙な変化に対応するのは難しく、機械では歩留まりが発生する可能性が高いとのこと。
「手刷りも熟練すれば時間や精度に遜色はありません。」
実際に仕上がった製品を見せていただきましたが、一見しただけでは手刷りか機械刷りか判別できないほどの高品質でした。ここにも小林さんの丁寧な仕事ぶりがうかがえます。

シルク印刷を扱う企業が減少している中、若くしなやかな発想と行動でシルク印刷の新しいカタチを日々研究している小林さん。「シルク印刷で困っているお客様に弊社がお役に立てたら」の言葉がとても印象的でした。

(写真)風合いがある自社の看板はもちろん自社のシルク印刷で。
会社情報
加工種別 | その他 |
企業名 | KB.SILK |
郵便番号 住所 | 578-0983 大阪府東大阪市吉田下島14ー29 |
加工技術/製品 | 樹脂、金属、アルミ、塗装物、等へのスクリーン印刷 |
得意技術 | 焼付の乾燥炉を所持してますので大きな品物への焼付印刷も可能です。コスト面や短納期への対応などでお客様に喜んでいただいております。 |
TEL | |
FAX | |
ホームページ | |
連絡担当者 | |
設立 | 2024年3月 |
資本金 | |
従業員 | |
主な機械設備 | 焼付乾燥炉 (内寸法 W1200×D1000×H1500mm) |
会社所在地 (Google Map)
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